2009年11月06日

2009年11月06日 18:02

大作に2年半12体を製作

独学で仏像彫り20年余

 

相知町の山口政人さん

 

 唐津市相知町の山口政人さん(83)が、20年以上にわたって独学で仏像を彫り続けている。十一面観世音菩薩像の柔和な表情などを細密に表現、大作は一体に2年半ほどかけて作り上げ、これまで十二体を作成。山口さんは「生きる楽しみ。夢中なんです」と魅力を語る。

伊万里市の店で白磁の観音像を見つけたのがきっかけ。「自分で作ってみよう」と思い立った。仏像作りの解説本を手に、写真から図面を起こして彫り始めた。始めた当時、酒店を経営しており、仕事を終えてからの作業は深夜に及んだ。

千手観音像は42本の手を細かく表現。像の中に自筆のお経の巻物を入れ、家の守りにした。十一面観世音菩薩像は、貧困の民を救うという長い右手など魅力を感じた部分を忠実に再現。釈迦如来像は背後の唐草文様の透かし彫りを3ヶ月かけて刻んだ。今は閉じた酒店に、薬師如来像を含めて3体を展示している。

作夏、体調を壊しながらも、和歌山県で暮らす長女に「手作りの品を残したい」と、大日如来坐像の彫刻に取りかかっている。半眼の表情が難しく、作成者の運慶の技術に感動を覚えながら、「なんとか完成させたい」と気持ちは衰えない。(北島)